2020年6月一般質問『手指の消毒に活用することについて~次亜塩素酸水~』

 
手指の消毒に活用することについて~次亜塩素酸水(微酸性電解水)  *6/26のNITE最終評価前に行われました。

【アルコール消毒液の代替品】
新聞テレビ報道でも話題になった『次亜塩素酸水(微酸性電解水)』について、新型コロナウイルス対応でアルコール消毒液の需給がひっ迫する中、代替品として手指の消毒に活用することを認めた藤沢市の見解について質しました。
次亜塩素酸水による手指の消毒に活用することについて、本年4月国の回答書では、手指の消毒への有効性が現時点で確認されておりません。アルコール消毒の不足については、厚生労働省及び経済産業省では、身の回りを消毒するための方法についてチラシを作成し、「手洗いを丁寧に行うことで、十分にウィルスを除去できます。さらにアルコール消毒液を使用する必要はありません。」と示す取り組みを行っているとの回答がありました。国が示したもの、鎌倉など他市ではモノに対してのみ使用しているなど、本市とは違いがありました。
市内業者の生成器装置の無償提供を受け、塩酸を原料に電気分解によって生成し、アルコール消毒液の代替品として無料配布が始まり喜ぶ市民がいる一方、食品関連事業者や保護者等から、カット野菜に使われている殺菌料の次亜塩素酸水を手指に使うことへの疑問の問い合わせが多くありました。
【有効性と安全性】
他市のように、次亜塩素酸水の正式名称で伝えることが適当と考えますが本市の見解を質問しました。防災部長より答弁「今回はアルコール消毒液の代替方法の一つとして配布していることからメーカー名の微酸性電解水と併記して情報提供しております。」
次亜塩素酸水は「殺菌料」として食品添加物に指定されており、食品の殺菌に用いられ目的として、『最終食品の完成前に除去しなければならない』『使用後は最終食品完成前に除去される場合、安全性に懸念がないと考える』との指針を示しています。厚生労働省において手指の消毒に活用することについて、用途が違うため検査対象になりません。手指の消毒について活用することの有効性と安全性を質問しました。防災安全部長より答弁「本市で配布している次亜塩素酸水については、有効塩素濃度10から30ppmで提供していますが、新型コロナウィルスに対する手指の消毒としての有効性と安全性につきましては、科学的評価が行われていないことから判断することはできませんが、粘膜の刺激性がないことは認識している。」
【一番怖いのは、消毒したつもり】
手指の使い方は、すすぎ水としての使用を推奨しているなら、石けん手洗いする行為と同じになり、アルコール消毒液の代替品としてそもそも不適切です。次亜塩素ナトリウムのように「まぜるな危険」などと危険性を明示し、正しい手法で使うよう伝えているほうがよほど信頼できます。今後消毒したつもりにならないよう、選択できるように正しい情報提供が必要だと考えるが、いかがでしょうか。防災安全部長より答弁「最新の情報を取りいれながら情報提供に努めます。」
最後に、70%濃度のエタノール消毒は、表皮に損傷を与えず、無害であることは薬用作用で評価されています。有効性のあるアルコール消毒の確保を努めていくとの答弁でした。
【正しい情報提供を】
体に優しく、ウィルスと菌だけ殺菌するような都合の良い消毒はありません。ウィルスに効果があれば人体にも有害なのは考えればわかることではないでしょうか。だからこそ、厚労省ではできる場合であれば手洗いを推奨していることは理にかなっています。
真の市民サービスは何か。場当たり的な不安解消策ではなく、正しい知識を伝えることが重要ではないでしょうか。有効性や使い方があいまいな提供の仕方では、市民は混乱します。
市から提供するのは、安心安全なものと市民は信じています。今後の第2波に備えて、消毒したつもりにならないよう正しい知識と選ぶ目をもって市民の健康と利益を追求してほしいと要望しました。