湘南海岸砂防林の農薬散布

神奈川県が保護育成を進めている湘南海岸(藤沢市鵠沼海岸~大磯町東町)の砂防林に毎年1回、5月から6月にかけて、マツ枯れ防止策としてチアクロプリド薬剤(ネオニコチド系農薬)散布を行います。病害虫とされるカミキリムシが、センチュウを松にうつさないことが目的です。

一方、藤沢市が管理をする公園などでは、農薬散布ではなく樹幹注入を行なっており、人と環境にやさしい配慮をしています。

このように、神奈川県と藤沢市の松林の管理方法が違います。

健康な松であれば、松ヤニによりセンチュウを排除する力があります。木の寿命や健康状態、農薬の種類や投与の仕方などを多角的に検討し、人や生態系への影響を考慮すべきです。県が使用しているチアクロプリドは低容量でも、ホルモンを攪乱する作用が報告されており、子どもの成長に悪影響を及ぼす懸念があります。海岸砂防林近くには、公立学校や県立海浜公園などがあり、安全な環境づくりが必要です。世界で規制が進むネオニコチノイド系の農薬ではなく、生態系に影響の少ない農薬を使用するなどの改善が必要です。

(2022年1月24日の活動報告に詳しい記事を載せています)