令和3年度予算代表討論

民主・無所属クラブを代表して、令和3年度一般会計予算案をはじめすべての議案に対する賛成・および認定の討論をさせていただきました。以下全文です。

 

先日、政府が緊急事態宣言を21日までで解除すると表明しました。18日、神奈川県が発表した新型コロナウイルスに感染した患者が、県内では3週間ぶりに150人を超え160人になり、市内では19人になっています。変異株も増えてきており、予断を許さない状況です。一年間あまりの感染症対策を活かしつつ、あらゆる想定を考え、全庁挙げての対策を講じていただきますようお願いします。

 

持続可能な藤沢・サスティナブルふじさわを目指し、SDGSを進めると鈴木市長みずから示したことは評価いたします。SDGSにもある通り、女性活躍と言われますが、実際にいまだ法制度・社会構造や人々の意識の面で女性が不利な立場に置かれています。例えば、宣言中における家事育児の大きな負担、仕事か家庭か二者択一を迫られたり、家庭内DV、また雇用不安と経済的困窮に関連する自死の増加などが表面化しました。このような、女性が元気になれない社会に未来はありません。

 

また、新型コロナウイルスをはじめ感染症の蔓延、異常気象による自然災害の頻発は、地球環境を顧みないで、自分にとって都合の良い解釈で豊かさを追求してきた結果であり、人間が招いたものです。「今だけ金だけ自分だけ」身勝手な大人の行動を、子どもたちが見ています。今の社会のありかた、そしてジェンダーのあり方は、子どもたちに反映され再生産されてしまいます。それでは持続可能とは言えません。子どもたちに対し、私たち大人が恥ずかしくない行動をしなければならないと強く思うところです。

 

1.市政全般の課題について

新型コロナウイルス感染症

市民の皆さんの願いはコロナ禍の一日も早い収束であり、市政の最大の課題も新型コロナウイルス感染症への対応です。新型コロナウイルス感染症への対策は、つまるところ「行動制限」です。

この「行動制限」は市民の皆さんに多くの負担や不便をお願いするものですが、感染を終息させるためには、どうしてもそのことをお願いせざるを得ません。

 

鈴木市長にはぜひ市民のリーダーとして、この困難な状況を切り拓くためのリーダーシップを発揮してくださるよう、お願いします。私たち民主・無所属クラブ議員団も鈴木市長と歩調を揃え、市民の皆さんとともに、新型コロナウイルス感染症の収束に向けて取り組んでいく決意です。

 

さて「行動制限」と言っても、学校の閉鎖は重大な影響があり、極力避けたいところです。また、いわゆるエッセンシャルワーカーの皆さんが活動しているかおかげで、私たちの最低限の社会活動も維持できています。誰もが支え合っている社会であることを忘れてはいけないことを改めて感じています。

病院・消防・保健所・ごみ収集などの職場でクラスターが発生すれば、市民の安全・安心に欠かせない業務が止まってしまう危険もあります。何より、こうした方々を守る取り組みを要望します。

 

一方、人と人との接触を断つためには、市役所や学校においてもオンラインによる業務が可能な場合もあるはずです。庁内のデジタル推進については、今年度は庁内インフラ体制が十分では無く、庁内にはリモート会議対応端末が5台しかないという状況から、次年度は端末とWi-Fiの13セットの配備ということが明らかになりました。検証のもと適正数での配備が必要と指摘します。市や学校におけるオンラインによる業務の拡大を要望します。いま電子決済や行政手続の電子化など、「非接触型社会」への転換が加速しています。電子自治体の実現の推進をお願いするとともに、オンラインによる市民からの意見聴取や意見交換・合意形成等について、いっそうの取り組みを要望します。

 

高齢者施設などでのクラスター防止、障害があるため感染症対策が難しい方、言葉の課題がある外国につながる方への対応など、新型コロナウイルス対策においても「誰一人とりのこさない」取り組みを要望します。そして、要介護者を介護するケアラーが感染した場合の対応も、切実な課題です。個別の状況を踏まえた支援をお願いします。

 

「誰一人取り残さない」課題は、経済的な補償についても当てはまります。行動制限は、「会食」に重点が置かれており、その結果、外食産業が大変厳しい状況になっています。そうした中で、市行政には「地元のお店」への支援が求められます。地元で愛されるお店が存続できるよう、支援をお願いいたします。また、当然、厳しいのは飲食店だけではありませんので、幅広い業種・地元で頑張る事業者の支援を拡大していただきたいと思います。さらに、存続の危機とも言える状況に直面している舞台・ライブ関係者など、文化芸術の分野への支援を要望します。

 

日本でのワクチン接種も開始され、ようやくトンネルの出口が見えてきました。ワクチンについては早期の接種を希望する声がある一方、副反応への不安を持つ方も少なくありません。十分な情報提供により市民の不安を解消し、ワクチン接種への協力を求めてくださるようお願いします。

 

代表質問の際、コロナ禍に対する庁内応援体制についてきたところ、今後は柔軟な応援体制を構築するといった答弁がありました。しかし、残業時間を職員の業務に換算すると275人分に達する状況です。これを放置していては、とても応援体制を組めるとは思えません。応援を出す元になる部署にも、当然ですが市民にとって不可欠な業務があるのです。行財政改革の議論になると、どうしても、財政状況が厳しい中で、定数を増やすのか、もっと人員抑制をしていくべきという論調になりがちですが、そこにはいつも数値的な根拠がないと感じます。職員の人数、残業時間、年休取得日数、育児や介護休暇の取得などが客観的な数値であり、その数値を踏まえた、職場体制づくりが必要です。今後、柔軟な体制づくりを迅速に行うためには、指標の一つとして示した、総残業時間について、毎年度の各課定数を決める際に、意識していただきたいと思います。そして、その結果として総残業時間が改善され、職員のワークライフバランスも推進するといった、市民サービスの向上に向けた歯車が回っていくような体制づくりを要望します。

 

次に、新年度の欠員課題についてです。

欠員を生じさせないための様々な媒体を活用した募集活動の努力は理解しますが、「年度当初」に欠員が出ることにもっと責任を持ってほしいと思います。この欠員の原因が、会計年度任用職員制度導入にあるとすれば、制度設計に問題があったと言わざるを得ません。年度当初の欠員解消について、今以上に責任を持って取り組むよう要望します。

 

ふるさと納税については、

新型コロナウィルス感染症により市税減収が見込まれている中、やはり、本市の損失は無視できません。藤沢市のような普通交付税不交付団体には、市税の流出分や寄附の募集経費の補てんがありません。一方、普通交付税の算定上、寄附は収入として扱わないことから、交付団体との差がさらに大きくなります。不交付団体の自治体で連携し、ふるさと納税の廃止や補填等のあり方の是正について、国に対して意見書を出すなど、現状の打開に向けて行動をお願いします。

 

気候非常事態宣言ついて

産業革命を基準に1.5度の気温上昇を抑えるために、2050年までに二酸化炭素排出実質ゼロを目指す必要があります。元の生活に戻れるかどうか、美しい砂浜が広がる湘南海岸を次世代につなげられるかどうか、2030年までの10年間の行動にかかっています。社会構造を変えるような意識の大転換が必要です。市民に啓発することはもちろんですが、行政として、気候非常事態宣言を発した藤沢らしい、具体的な取り組みを要望します。

 

2.安全で安心な暮らしについて

この間の市民の皆さんや警察、担当職員の皆さんのご努力により、市内の刑法犯認知件数は大きく減少しました。今後の犯罪の抑止のカギを握るのは「再犯の防止」です。罪を償い終わった方の社会復帰対策を進め、「やり直しのできる社会」を築くことで、再犯防止に向けたとりくみを進めてくださるよう要望します。

 

いま、悪質なインターネットを使った人権侵害が深刻化しています。インターネット上の差別書き込みが確認された場合、摘発に備えて記録を保存するとともに、迅速な削除要請を行うなど、「藤沢の課題」として意識を持ち、対応を進めてくださるよう要望します。

 

現在、藤沢市には約1万人を越える外国につながる市民が生活しています。この「国際化」の流れは今後増えることこそあれ、減少することはないでしょう。多様性こそが藤沢市の力になるのだ、との認識に立ち、多文化共生のとりくみを進めてくださることを要望します。

 

避難所及び避難場所の考え方について、感染症対応により収容人数を半分程度に見積もる必要が出てくることから、対応施設の拡大を進めていくことは必至です。辻堂地区においても民間との連携による拡大の方針が今回の予算審査で示されましたが、まずは現在ある公的施設での検討が優先されるべきであり、その点で耐震性が確認されている現辻堂市民センターホールを活用し、避難施設全体としての収容人数拡大を図る必要がありますので、検討をお願いします。また、併せて避難生活における女性の困難さや多様なニーズに応えていくためには、防災に関する意思決定の場への女性の参画を推進する必要があり、安全、衛生、栄養、育児、介護などの課題とニーズをしっかりと把握し改善していくことが重要であると考えます。女性の目線から安心して過ごせる避難所の実現を求めます。

 

3.健康で豊かな長寿社会について

いま介護やケアをめぐっては、ダブルケアやヤングケアラー、介護離職など、従来は想定されていなかった課題が明らかになってきました。藤沢市の藤沢型地域包括ケアシステムは、全国に先駆けた取り組みとして注目を集めています。今後はこれに加え、従来の「より良い介護のための介護者支援」ではなく、介護によって介護を「する」側の生活や人生が奪われることのないような「ケアラー支援」の取り組みをぜひ進めてくださるよう要望します。

コロナ禍の下で取り組まれた、学校とコミュニティーソーシャルワーカーの連携による困難を抱えた家庭への支援の取り組みは多くの注目を集め、「全国のモデルともなるもの」との評価もいただきました。この取り組みは、ヤングケアラーだけでなく子どもの貧困や自殺防止など、様々な課題に応用できるものだと思います。この「藤沢モデル」を、今後の支援のあり方のひとつとして検討してくださるようお願いします。

療養介護入所施設の設置については、当事者やご家族への十分な情報提供と意見交換を進め、医療的ケアを必要とする方の将来的な生活の場の確保についてご検討くださるよう要望します。

 

4.子どもたちの笑顔と元気について

コミュニティ・スクールは、学校と地域・家庭の協働で子どもたちの豊かな成長を支え、「地域とともにある学校づくり」を進める仕組みとして重要な取り組みです。ただ、この事業が多忙な学校に今以上の負荷を負わせるものであってはなりません。藤沢市ではこれまでも学校・家庭・地域の連携事業が行われており、その成果の上に立った取り組みを基本とすべきです。また、学校運営協議会の設置にあたっては教育の政治的中立性の確保に十分留意するとともに、なにより学校の主人公である児童生徒の意見を反映できる仕組み作りに取り組んでくださいますよう要望します。

 

児童生徒数がいまだに増加しつつある藤沢市の場合、小学校への35人学級の導入は仮設校舎の建設だけで対応できるものではありません。児童数が減少に向かうまでの期限を定めた学校の新設や分校の開設など、抜本的な対応が必要です。児童数が急増している白浜養護学校への対応ともあわせ、早期の検討をお願いします。

 

インクルーシブ教育や支援教育は、藤沢の重要な教育理念です。しかしこれらの教育は、現場の努力だけで対応できるものではありません。介助員の配置や施設整備など、合理的配慮に必要な人的・財政的支援もぜひお願いします。

同時に「藤沢市教育対応要領」に示された「建設的対話」は、障害の問題に限らず学校が児童生徒や保護者に向きあうときの基本です。ぜひ、積極的な教育論議を要望します。

 

コロナ禍の下、「子どもの貧困」が拡大しています。

子どもの「困難」の原因は経済的な問題だけではありませんが、「経済的」貧困がもっとも中心的な課題であることをあいまいにすべきではありません。奨学金制度の拡充、就学援助の基準の維持、学習支援や相談支援の充実など、今日的な状況をふまえた子どもの貧困対策について、取り組みを要望します。

 

教職員の長時間労働については依然として抜本的な改善は見られません。それどころか教職員の劣悪な労働環境が社会的に認知されたことが教員志望者の減少の一因ともなり、教職員の「欠員」や「未配置」などの新たな課題も生んでいます。学校・家庭・地域が連携してそれぞれの役割を見直すことや、可能な業務の削減を進めてください。また新規事業を導入する際には、必ずそれに必要な人や財源を確保してください。持続可能な学校教育のために、現場教職員の声をふまえた「働き方改革」のいっそうの推進を要望します。

 

ICTを活用した学習教育を進めるためのネット環境の改善など、インフラ整備については迅速に対応を要望します。昨年、横浜市教育委員会が、再度の休校に備えて実施した学習動画の配信テストでは、受信ができた家庭は7割にとどまったそうです。オンライン学習はただ機器を配布すれば実現できる、というものではありません。個々の家庭の実情をふまえた、ていねいな対応をお願いします。同時に、ICT機器使用のメリットだけでなく、デメリットにも注意すべきです。子どもたちの心や身体の健康を守りながらICT教育を推進するためのガイドラインの整備と遵守、さらには家庭への周知を要望します。

 

ICT機器導入により子どもたちの目への影響についてです。

スマートフォンの保有率が低年齢化する中、全国的に子どもにおける視力低下の増加が問題になっています。さらに、学校では一人一台端末となり、子どもたちが使用する時間数が増大します。成長期の眼軸の長さは、一度伸び切ってしまうと元に戻すことはできず、近視が急速に悪化する傾向があります。目の健康を守るための対策を要望します。

 

産後ケアは、産後の心身が不安定になりやすい時期における母子への支援と育児不安に対する支援を含めた包括的な支援であり、宿泊型等も念頭に置いた、更なるサービス提供体制の整備を要望します。

 

5.都市の機能と活力について

いまコロナ禍で「住まい」を失う人たちが激増し、あらためて日本の住宅政策の脆弱性があらわになりました。高齢、外国籍、あるいは障害などを理由に、アパートへの入居を断られる人たちもいます。そのためには「断らない住宅」の整備が早急に求められます。高齢者だけではなく、障害者や外国人など、幅広い方たちに対応できる「相談窓口」の設置におおいに期待するとともに、「居住支援協議会」の取り組みのいっそうの前進を要望します。

 

村岡新駅設置については、新駅設置により、藤沢市にどれだけの将来メリットと課題解決効果があるのか、まだまだ市民の皆さんのご理解をいただけるだけの情報が提供されているとはいえません。今後とも市民の声に丁寧に向きあうとともに、積極的な情報提供を進めてくださるよう要望します。

 

健康と文化の森まちづくりですが、自然環境を活かし企業・大学・住民の方々と連携し持続的な発展に資する都市基盤整備はこれからも必要不可欠であると考えます。またいずみの線延線については、財政状況もより一層厳しさを増す中、広域アクセス性に優れる鉄道を選定し、鉄道会社、国・県と連携し採算性を早期に検討を進め北部地区の活性化に向け着実に実行していただきますよう要望いたします。

 

藤沢駅周辺地区整備について

藤沢駅南口駅前の再開発においての将来的な駐輪場の整備について、駅前の好立地のビルの1階が駐輪場となることは、まちづくり景観の観点や駅前の商業活性と賑わいの観点からも、対応に疑問を持ちます。南口駅前の駐輪場不足の課題を解消すること、賑わい創出とまちづくり景観の両立をするために、地下タワー式駐輪場の採用について、引き続き研究を重ねていただくことを要望します。又、百貨店についてですが、各地で厳しい経営状況が続き、経営破綻や閉店が相次いでいます。こうした問題は本市においても例外ではなく、百貨店が撤退した場合、藤沢駅周辺再整備に及ぼす影響は大きいです。今からこうした問題についても向き合い、対策を想定し賑わいに資する再整備を進めていただくよう要望します。

市内経済活性化について、コロナ終息後に本市に観光に訪れた来訪客にとって本市が通過観光となり市内消費に繋がらないということにならないよう、観光客の市内消費を高めるためにも市内飲食店や物産店や宿泊等に繋ぐなど連携した取り組みが必要です。観光にとどまらずに来訪客や市民にとって市内消費を促す取り組みで、尚且つ、事業者にもキャッシュレス化を促す取り組みをしていただくことを要望します。

 

6.藤沢市の未来について

藤沢の文化財の特徴は個人所有のものが少なくないことです。この場合、維持も個人の善意に頼るところが大きく、相続によって失われてしまうことも懸念されます。一度失われた文化財は、二度と元には戻りません。基金の創設や文化財の利活用、所有者への丁寧な相談・支援を進めるなど、藤沢市の個人所有の文化財の、長期的な視野での保護政策を要望します。

 

マイクロプラスチックについて

はっきりしていることは、プラスチックをなくすことはできません。だからこそ、廃棄物抑制として環境に負荷のかからない代替品を選ぶ必要があると考えます。

人工芝を使うからには環境へ流失することは免れず、県立環境科学センターのマイクロプラスチック調査において、本市の大量な人工芝結果から見ることができます。人工芝のようなマイクロプラスチックは現在使用中の製品から生成しているものも多く、誰もごみと思っていないので、ごみ対策では解決できません。今回使用予定のバイオプラスチックは、値段が高い上に9割が化石燃料で、環境負荷があることに変わりありません。マイクロプラスチックを削減するために、本市が率先して、SDGSの「つくる責任つかう責任」に基づき、温暖化防止と海洋汚染を防ぐ製品の選択を推進するよう要望します。

 

プラスチックが濃縮した運び屋となる化学物質について

浄水場センター技術の向上だけに頼れば、合流式の多い藤沢市では水害時には、あふれ出し私たちの生活環境を汚染します。私たちの生活から排出する化学物質を抑制するために、環境負荷のかからない製品を使うなどの啓発を庁内だけにとどまらず、ひろく市民へ啓発していただくよう要望します。

 

片瀬漁港航路浚せつ事業について

平成27年、30年の浚せつ土砂は、サンドバイパス方式による片瀬西浜の養浜が行われた実績があります。しかし、来年度は、浚せつが必要な位置が、川からの堆積物が多いとの判断から、浚せつ土砂を養浜ではなく、横須賀市内の海洋工事に利用することがわかりました。砂浜は、藤沢市にとっても大切な資源であるため、養浜でのリサイクルを基本に考えて、今後事業を進めていただくよう要望します。

 

外国人介護人材について

介護現場における人材不足は大変深刻であるため、外国人介護職の受け入れは、国や県においても積極的に環境整備を進めています。外国人介護人材を都合の良い受け皿と考えるだけではなく、外国人の人権尊重の視点を常に持ち、そのうえで、将来を見据えた日本語習得支援や生活支援を含めた一体的で計画的な外国人介護人材の受け入れ支援策の策定を要望いたします。

 

7.オリンピック・パラリンピックの原点について

いま、オリンピックの「価値」やその「精神」が問われています。オリンピック憲章は、「このオリンピック憲章の定める権利および自由は人種、肌の色、性別、性的指向、言語、宗教、政治的またはその他の意見、国あるいは社会的な出身、財産、出自やその他の身分などの理由による、いかなる種類の差別も受けることなく、確実に享受されなければならない。」と定めています。オリンピック・パラリンピックに際しては、あらためて、この「オリンピック憲章」の理念こそを藤沢のレガシーとしてくださるよう要望します。

 

最後に

「スポーツ都市宣言」

についてです。人々に夢と元気を与える、健康づくり、あるいはプロの試合やイベントなどによる経済効果、地元チームを応援することによる郷土愛・シビックプライドの醸成など、スポーツが市民と街にもたらす効果は大きいものがあると思います。都市宣言を行うことで、藤沢が元気になるよう期待します。

 

しかし、どうしても忘れてほしくないことがあります。

「スポーツで元気に」といっても、とてもそんな気持ちになれない人々がいます。

コロナ禍で、事業に影響が出ている人、職を失った人、とりわけ非正規労働・不安定雇用の人々がいます。なかでも仕事を失った人は女性に多いのです。そして、公民館など趣味の集い・仲間とのふれあいができなくなり、生きがいを失い引きこもりがちになった方がいます。学校にいけない大学生がいます。小中学校でオンライン授業を進めるといっても、あらゆる家庭で環境を整えるのは容易ではなく、教育の格差が広がることが懸念されます。何より、学校行事の多くが中止あるいは規模縮小になり、子供たちの貴重な体験が失われています。子供たちが教育を受ける権利、女性たちの雇用問題は危機的です。このような問題を放置して、誰が子どもを産みたいと思うでしょうか。育てたいと思うでしょうか。SDGS=持続可能な開発目標において様々なゴール・目標が定められていますが、人間の生活の大前提は「地球環境」であり、人間の尊厳としての「ジェンダー平等」です。この、「地球環境」「ジェンダー平等」の二つは、経済活動をはじめあらゆる社会活動の基盤となるものですが、再生可能エネルギーやジェンダーギャップなどで世界から大きく後れているのが実情です。SDGSをウエディングケーキで表現されることがあります。ケーキの土台に、地球環境とジェンダー平等があり、その上に経済・開発があります。すべての基本は環境と生命、そして人間の尊厳です。それが逆になっている、と思うのは私だけではないでしょう。日本がSDGSでいつも未達成とされているのは「環境問題」と「ジェンダー平等」だからです。今、逆さになったウエディングケーキのようにバランスが悪くグラグラしている不安を多くの人が・とりわけ女性が切実に感じています。鈴木市長をはじめ職員の皆さんにおかれては、困難に直面している人々の声、そして場合によっては「声なき声に」耳を澄まし、誰一人取り残さないように、施策を進めていくよう切望し、討論といたします。ご清聴ありがとうございました