一般質問「香害について」「GIGAスクール構想について」

12月一般質問では、10人を超える仲間が傍聴に来てくれました。感謝です。

「子どもの健全な環境について」

1.香害について

強い香りの柔軟剤等の「香害」により化学物質過敏症を発症する人が増えています。2019年6月一般質問で取り上げ、その後です。香害は、日本消費者連盟の10,00人アンケート、各新聞紙で掲載され、90自治体以上がポスターやリーフレット等で香りの自粛を呼びかけています。藤沢市内の生活クラブ実態調査アンケート結果から、半分以上は症状や不快に思っている、2割近くの人が気になる場所として公共施設をあげています。

各小学校の発行する給食だよりで給食の白衣について、香りの自粛のお願いを啓発していますが、さらに新入生説明会等でも周知啓発する活動につながりました。保育園でもポスターなどを作成して保護者に対し、理解を求めるような啓発活動をすることになりました。健康でいるための予防対策として、誰もが過ごせる安心できる環境を要望しました。

 

2.GIGAスクール構想について

国が進めるGIGAスクール構想は、一人一台端末を整備し、個別最適化教育を目指します。市内公立校では2019年夏に各教室に24時間365日無線LANEの環境整備が整いました。コロナ禍でオンライン授業の必要性が見込まれ、端末配備が前倒しされ2020年度中に行われます。藤沢市では、平成29年度から今年度までにGIGAスクール構想にかかった費用は、約36億です。今後も多くの予算が必要と見込まれるでしょう。

公立校で小さいうちからICT機器に触れる機会が得られる反面、成長段階の子どもたちに視力低下、眼線への影響、依存症など体への負担があります。学校でも家でもスマホや端末に触れる機会が多くなり、健康面への配慮について質問しました。

電磁波にあふれる教室~健康への対策は?

パイロット校として校内無線LANを先行配備している学校において、健康被害にあっている児童がいるが、市は校内の電磁波測定や健康調査をしない方向です。1990年総務省の定めた電波防護指針に基づいて安全基準を満たしているからですが、子どもの安全基準の視点は考えられておらず懸念されます。体調不良を申し出る児童生徒への学びの保障が得られるよう、情報提供をもって共通認識を図っていきますが、現在症状のある児童には他市(有線や教室内電源スイッチ)のような具体策はみえませんでした。

家庭環境とは違い、多くの児童が一斉に使用する電力密度の高い環境になります。常に電磁波を浴び続けるのではなく、使用時に応じて電源スイッチをオンオフにするしくみを求めましたが、工事のやり直しとなり教育活動に支障をきたすなどの理由で、慎重に検証するに留まりました。さらに養護学級や保健室ではより安心安全な環境を検討していくようです。

家庭で使うために、学校での端末に関わる時間数を聞きましたが、一律で制限を設けられずガイドラインに従い30分毎に休憩します。子どもの視力低下の影響が懸念されるため、ブルーカットシートの対応策を求めましたが、ノングレアディスプレイを採用し光の反射による目の疲れ軽減をしているため対応はできないようです。

今後は、障がい者差別法として認識され、電磁波過敏症による無線LANE環境が、発症者にとって学びの障壁になるかどうか。それによって、学校はできうる限りに対応する義務が生じます。当事者と共に働きかけを続けていきます。

安全基準は安心できるのか

学校施設内に携帯基地局(4G、5G)を設置する具体的なスケジュールはあるかとの問いには当面の間、予定はありませんでした。太宰府市の公立校で、基地局設置により子どもたちが健康被害にあった事例があるので、今後も注視する必要があります。公共施設での携帯基地局設置は、私たち市民財産の目的外使用になるため、企業や行政が、保護者や近隣住民に説明するよう求めていきます。

番外編

GIGAスクール構想は、消費税増税による経済対策の側面があります。当初、文部科学省はデジタル教科書に慎重な姿勢でしたが、2020年秋平井デジタル改革担当相に進められ、「二分の一」制限を撤廃するようです。今後どこが財政負担するのか、電気代増加も課題です。米アップル創業者の故スティーブ・ジョブズ氏は米紙インタビューに「小さい子どもを依存症にする」と述べ自分の子どもには端末を渡していなかったことを明らかにしました。早い段階で端末を渡し後悔している保護者の声も多く、スマホ脳も話題になっています。端末機器との付き合い方は見直しが必要です。ちなみに私も電磁波過敏症気味、寝るときはスマホを機内モードか電源を切っています。