2024年度9月定例会 一般質問②不登校の健康診断

毎年、春先の時期、小中学校は全学年に健康診断が行われます。健康診断の実施義務は学校保健安全法で定められており、その目的は、学校における児童生徒の健康保持増進、安全確保、健康教育のためとあります。健診の項目は、多岐にわたり異常があれば医療機関の受診をすすめており、児童生徒の疾患等を早期に発見する重要な機会となっています。

しかし、全国的に不登校児童生徒数は過去最多で、本市においても同様な傾向で1000人ちかくになっています。様々な理由で通えなくなってしまっている児童生徒に対して、学びの保障にとどまらず、健康診断の機会保障につなげてほしいと思います。2024年6月4日、国の文教科学委員会質疑で使われた資料では、健康診断を「毎回受けていた」のは1割程度で、「受けた時と受けなかった時がある」と答えたのが3割、「ほぼ受けなかった」と回答したのは4割でした。一方、学校現場は、担任の教師、養護教諭も含めて多忙な毎日です。教育委員会としても、現場に対して、更なるフォロー体制をすべきです。

学校に近づくだけで苦しむ子がおり、学校そのものに近づくことができない子がいると言う前提のもとで、すべての子どもの健康を大人がどう守っていくか、真剣に考える必要があります。大阪府吹田市は3年前から、学校外で健康診断を受けることができ、費用を補助する仕組みをつくり、保護者負担はありません。学校医でなくても、少し離れた医療機関に行くこともできるため学校の友達にあうことも避けられ、期間内であれば日時も自由です。2023年度は受診していなかった人の2割に当たる157人が受けられ、予算は50万円とのことです。本市においても教育現場、教育委員会では、様々な工夫で対応していますが、現場職員の負担軽減をはかるとともに、より一層の充実をはかっていくよう要望しました。