2024年度9月定例会 一般質問①学校給食について

持続可能な学校給食について

【学校給食食材費の無償化】

全国的に学校給食の食材費無償化(給食費無償化)が拡がっています。2023年9月時点、国の調査で30.5%に上り、国からの新型コロナ臨時交付金もあり急速に拡がりを見せました。しかし、2024年度は国からの交付金の見込みがなく、約1割以上の自治体が実施を取りやめました。当初は移住政策や少子化対策で行う自治体が多く、最近では、保護者の負担軽減、子育て支援が主流です。本市は、2023年6月子ども文教委員会で給食費無償化の陳情に対し反対多数でしたが、市長公約により小学校給食費無償化がすすもうとしています。

 

【市財源100%の壁】

費歳入として11億円です。本市では、困窮世帯に対し給食費の援助制度を行っています。様々な子育て政策がある中で、限りのある地方財源の分配は、効果のある事業運営と継続性が必要です。「給食費無償化」市の財源100%ではなく、国の責任において無償化にすべきであり、地域間の競争や格差を生むべきではないと考えます。また、子どものお腹に入る食材は保護者の責任と考えるべきではないでしょうか。

 

【選択制中学校給食のワナ】

藤沢市はデリバリー選択制の中学校給食で利用率は令和5年度29.6%です。一方で、鎌倉市は選択制であっても、「基本は給食」にしているため、81.0%です。子どもは勉強・部活動・塾等、保護者は仕事等で大変忙しい時期です。中学生は心身ともに成長期であり多感な年頃です。食のセーフティーネットを考えれば、本丸は中学校給食の充実だと専門家が訴えています。目的は、成長期の子どもたちの健康増進と食育の推進であり、なるべく多くの子が食べる体制こそ重要だと考えます。また、事業費に関する公平性の観点からも多くの生徒が恩恵を受ける必要があります。

 

【質の維持と量の確保】

2005年、栄養教諭制度が導入され、食育基本法成立により、食の重要性が認識されました。地産地消や食育の推進、学校給食を教育の一貫と捉えています。しかし、通常の生活からみれば、食の大切を認識しているにも関わらず、節約するのはまず食費からになりがちです。質の維持、量の確保の継続に懸念が出ないよう、保護者が関心を持ち続ける視点も重要です。