一般質問~香害について

2019年7月23日 14時45分 | カテゴリー: 活動報告

6月定例会にて、一問一答方式による一般質問「香害」を行いました。 自分にとっては快適な香りと感じても、不快と感じて体調不良を起こす人が増えていることをご存じでしょうか?柔軟仕上げ剤や洗剤、ヘアケア剤、制汗スプレーなどの人工的で過剰な香りによって、頭痛やめまい、吐き気、思考力の低下等の健康被害を引きおこし、化学物質過敏症を誘発する原因の一つにもなります。過剰な香りの合成香料はにおいの好き嫌いではありません。香料は空気に放出され、誰もが加害者、被害者になり得ます。 「香りブーム」 柔軟仕上げ剤の元々は、衣類をソフトに保つことをうたい、部屋干しや汗のにおいを抑える微香性が主流でした。しかし、2000年後半より香りの強い海外製の柔軟剤がブームとなったのをきっかけに、各社で香りが強く長持ちする商品が急増していきました。近年では、さらに進化して、においを持続させるためにマイクロカプセルというポリウレタンのプラスチックの被膜を使って、線維に絡み付け、割れることにより香りを発する製品まで出来ています。国内製造者の柔軟仕上げ剤の販売量は、2008年の24.8万トンから2017年39.8万トンへ、販売金額は618億から1136億となっています。におい成分は、化学物質に由来し、家庭用品品質表示法の指定品目ではないため、成分表示義務がなく、特定することはできずに各社の企業秘密なのが現状です。 「調査結果の動向」 昨年、神奈川ネットで香害アンケートを行い、総数1829名からの回答結果、「お店や車内で香りに不快な思いをしたことがあるか」と答えた人は、8割を超えました。 企業のシャボン玉せっけんでは、インターネット調査を行ない、「人工的な香りをかいで、頭痛・めまい・吐き気などの体調不良を起こしたことがある」と答えた人は5割を超えていました。日本消費者連盟が2017年の2日間に実施した「香害110番」には、ファックス・メールを含めて213件の相談や意見がよせられ、予想以上の反響がありました。 「学校給食の白衣」  学校給食の白衣は、週末になると当番の児童が白衣を家庭に持ち帰り洗濯していますが、そこで香りの強い柔軟剤や合成洗剤が使われることもあります。 藤沢市内の学校給食栄養士の集まりの現場においては、白衣の強い香りが話題となったことがすでにありました。対策として、保護者に配布する給食だよりに香料自粛のお願いを記載した学校もありますが、紙面の都合上、学校毎の裁量に任されている状況でした。 藤沢市では、今後も引き続き、児童用白衣の洗濯において使用する洗剤等への配慮について、様々なお便りなどを通じて全校の保護者に周知を図るとの回答でした。 子どもたちへの健全な成長のために、そして、化学物質過敏症やアレルギーを持っている子どもは勿論、アレルギーを持っていない子どもへも害になりますので、是非とも保護者への周知徹底をはかる工夫をお願いしました。 「学校の教室環境づくり」 体が小さければ小さいほど、化学物質への感受性は高く影響を受けやすいです。昨年10月5日発行の日本医師会ニュースに取り上げられていたように、香料を使った製品は育児、保育の現場でも使われており、不調を訴えることのできない乳幼児にどんな影響があるか心配されると書かれています。 小中学校にエアコンが設置され、暑さや寒さに関しては、快適な環境が整いましたが、締め切った室内で、様々な香りが混じり合い、香害を含む化学物質による害で一部の子どもにとって快適な環境となっていません。小中学校等の教室を締め切っている中で、児童生徒が高濃度の香料に曝露されて過ごすことについては、どのような対応をしているか質問しました。 香料の対応に限らず、長時間締め切った教室等で、児童生徒への健康被害が及ばないよう季節を問わず、空気の循環には配慮し、各教室の換気を推奨しています。香料に対して配慮が必要な生徒がいることから、児童生徒への健康な環境づくりについて適切な対応をしますとの回答でした。 「公共施設の環境づくり~化学物質過敏症」 私たちの暮らしには、化学物質が溢れていて、個人差はありますが体内では分解できないものもあり蓄積されていきます。化学物質過敏症は、他人にはわからない、わずかな化学物質に触れただけで、さまざまな体調不良が引き起こす病気です。一度発症すると、反応する物質と症状がどんどん増えていき、ある日突然、日常生活が困難になってしまいます。学校や職場にいけなくなるといった、外出ができないほどの深刻な問題を訴える人もいます。そして抗生物質を投与して治療するような疾患や外科的手術で病巣を切り取るような病気とはいえず、有効な治療方法はまだないとされています。環境を見直すほか有効な手立てはなく、香りつき製品が、発症の原因となることもあります。 実際に、化学部質過敏性発症者の藤沢市在住の成人女性が、公共施設に入ることすらできない状況を訴えています。医療施設に入り、体調不良を伝えることすら非常に困難です。例として、医師や看護師の白衣、検診の際の検査服やベッド用のタオル等への芳香柔軟剤、トイレの芳香剤の使用によります。二つ目は、行政に相談の必要があっても、認知が低いため、市役所等へ訪問すらままならない状況です。また、選挙の投票所においても同様です。三つ目は、災害時に避難所に行くことへの不安があります。非常時なので全ての人に快適な場所を求めるのは不可能だとはわかりますが、周知徹底をはかって理解がひろがることによって、適切な場所のへのスムーズな誘導ができるようになります。 このように公共施設を訪れる市民の中には。柔軟剤や合成洗剤の強い香りに症状が出てしまう市民がいるため、職員への香料自粛のマナーの周知徹底が必要と考えます。 藤沢市では、柔軟剤や合成洗剤の強い香りについて控えるよう、これまでの身だしなみマナーに加えて、職員に対して周知を図るとの回答でした。 「各地の香料自粛の啓発活動~香料自粛のお願い」 国内では、数年前より香料自粛の啓発活動を行なっている地方自治体もあります。 環境問題に先進的な岐阜市は、公共施設214カ所に「香料自粛のお願い」ポスターが平成17年より張り出されています。 阪南市、大阪狭山市、広島の海田市など、自治体の広報誌で注意喚起をしたり、ホームページでの問い合わせ窓口紹介なども行なっています。安曇野市では教育長が要請文書を保護者に配布しています。他にも市民団体や患者団体、日本医師会のニュースでも注意喚起をおこなっています。 喫煙マナーのように香りのマナーとして、香料自粛を求めるポスターやリーフレットなどを作成し注意喚起すること、藤沢市の相談窓口を設けることが必要ではないかと考えます。 藤沢市では、香害啓発のポスターやリーフレットはつくっていませんが、今後は国や県など関係機関と連携及び調整しながら対応を検討します。窓口は、藤沢市消費者センターがあり、適切なアドバイスや紹介を行なうとの回答でした。 「現状と今後」 日本消費者連盟や多くの団体が、香害をもたらす製品の規制を求める要望は、消費者庁、厚生労働省、企業や輸入業者におこなっています。それでも、なかなか進まないのが現状です。今、私たちの暮らしの中には、化学物質が溢れていて、避けることは容易ではありません。 市民の身近な地方自治体から、「香料自粛のお願い」をアピールするこが、安全で安心な環境づくりにつながり、健康的で豊かな暮らしなります。今回は、藤沢市においての現状把握がまだ不十分であったため、個別の細かい対応まで至りませんでした。今後も、市民の安全な環境づくり、とりわけ小さな子どもたちの環境づくりについて取り上げていくつもりです。